清家文庫など京都大学附属図書館所蔵・貴重資料の電子化

~図書館振興財団様からの助成により、平成25年度に実施する事業です~

京都大学電子図書館貴重資料画像データベースに本事業の成果を公開しました!

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京都大学電子図書館貴重資料画像データベースに本事業の成果を公開しました!

http://edb.kulib.kyoto-u.ac.jp/exhibit/index.html

http://edb.kulib.kyoto-u.ac.jp/exhibit/2013_LAF-Grant-Seike_index.html

清家文庫を中心とする24点の書誌リストを掲載していますので、書誌IDのリンクをクリックして閲覧することができます。「三十六歌仙」は絵巻物の形でも見ていただくことができます。

美しく画像化された古典資料を、どうぞお楽しみください。

電子画像データ、鋭意整理中・・・

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大量の電子画像データ、保存用の高精細画像と公開用のjpgファイルの整理真っ最中です。

今回の対象資料には、巻物が2巻ありましたので、iPallet™/Limeという画像データをWeb上で高速で配信できる画像ビュアーを使って、巻物そのもののイメージで見ることができるようにします。

公開までもう少しお待ちください。

電子画像データができました

f:id:josei006-13:20140205163036j:plainカラーマイクロフィルムのスキャンが完了して、電子画像データができました。全部で3,492コマのカラーマイクロフィルムから、保存用のTIFF画像と公開用のJPEG画像を作成しています。これとは別に、巻子本は画像を貼り合わせて、本物の巻物のようなイメージで見られる画像になりました。

京都大学電子図書館貴重資料画像データベースで公開できるように、また高度な検索が可能なKULINEにもデータを登録できるように、現在、鋭意作業中です!

いよいよ電子データ作成開始です

さて、あまり表立った動きがなかったこの約2か月間ですが(ブログも休止状態でごめんなさい)...
本日、マイクロフィルムから電子データを作成するため、フィルムを業者さんへお預けしました。高精細のTIFF画像と公開用のJPEG画像を作成するため、かなりのデータ量で、DVD-Rでも何十枚かになりそうです。

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ちなみに貴重資料画像の検索は、本学の蔵書検索システムKULINEから可能です。古文書に歴史資料、いろいろな資料が収録されているので、ぜひ検索してみてください!

http://kuline.kulib.kyoto-u.ac.jp/

マイクロフィルム現像完了!

f:id:josei006-13:20130731131808j:plainしばらく時間がかかりましたが、マイクロフィルムの現像が完了しました。

通気性を保って劣化を防ぐために、マイクロフィルムは中性紙の紙箱に収められています。さらに、リールも側面に穴が開いたプラスティック製で、いちばん外側をこれまた中性紙の紙帯で巻いています。ぎっしりフィルムが巻かれたものは、意外とずっしり重みがあります。資料の歴史の重みも入っているのでしょうか...。

さあ、次はこのマイクロフィルムから電子データを作成します。

電子化への道...

f:id:josei006-13:20130705141115j:plain資料を電子化する際、
(1) まずフィルム撮影を行った上で、撮影したフィルムをスキャニングする方法、
(2) 資料をスキャナまたはデジタルカメラで直接スキャニングする方法
の2つがあります。本事業では、(1)の方法を採用していますが、以前の記事にも書きましたように、カラーマイクロフィルムの生産停止もあり、今後は(2)の方法へ移行することになるでしょう...。

さて、現像確認したマイクロフィルムには特に問題もなく、撮影機材も本日撤去。それに先立って、今後の参考にと、業者さんがデジタルカメラでのサンプル撮影をしてくださいました。三十六歌仙のイケメン(なのかな?)もご覧のとおり鮮やかなデータになりました。

当館のマスコットご紹介&現像待ちです

f:id:josei006-13:20130626163903j:plainところで、このブログのプロフィール写真には、京都大学附属図書館のマスコット、クラちゃんとインちゃん(クラちゃんは帽子ではありません、2名なんです!)に登場してもらっています。「京大の本を全て読んでいる」という彼らの詳しいプロフィールはこちらをご覧ください。
http://www3.kulib.kyoto-u.ac.jp/etc/somu/character/

そして順調に進んでおりましたカラーマイクロフィルム撮影、順調すぎて(?)、クラちゃんインちゃんもびっくり、本日午前中でひととおり完了しました! ただ、現像にはもう少し時間がかかりますので、その出来具合を確認してから、機材を撤去します。まずは第一段階、進みました。

撮影進行中!

f:id:josei006-13:20130626163710j:plainカラ梅雨から一転、今週は梅雨らしいお天気が続いている京都ですが、撮影は順調に進んでいます。撮影中は部屋の照明は消していますので、今日は部屋の外からそっと撮影した様子をお伝えします。(こちらはカメラマンがイマイチなので、ガラスに外の様子が写り込んでしまいました。)

カラーマイクロフィルムの場合、照明や機材の設置状況が色の出方に影響することもあるので、一旦機材を設置したら、その環境を維持して一連の撮影を行います。ちなみにカラーマイクロフィルムの生産は、今回の撮影に使用したものを最後に、終了とのこと...。デジタル撮影はもちろん良い点がたくさんあるのですが、フィルム撮影にもフィルムならではの良さがあります。ちょっぴり淋しい気持ちになってしまいました。

カラーマイクロフィルム撮影が始まります

今日から、清家文庫のカラーマイクロフィルム撮影作業が始まります。

約10日間の撮影期間を予定していますが、まずは撮影機材の設置からです。貴重資料閲覧室の一角に、テントのようなミニ暗室が設置されました。写り込み防止のため、内部のライト近くにも小さなカーテンがあったり、資料をしっかり両手で扱えるように、ガラスの押さえにゴムの紐が取り付けられていたり...、小さくても工夫がいっぱいです。

ターゲットやチャートも準備万端、いよいよ撮影開始です。

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清家文庫(せいけぶんこ)とは...

清家文庫は、1951(昭和26)年から1953(同28)年の3年間にわたり、附属図書館が舟橋清賢氏から寄贈を受けた慶長・元和木活字版『孟子抄』、『毛詩抄』など2,365冊と、その後附属図書館が同家から購入した「清原家家学書34種」を中心とした289冊、さらに1907(明治40)年3月から1916(大正5)年にかけ購入された『尚書』をはじめとする172冊(これらは2000(平成12)年12月に一般貴重書から清家文庫に切り替えました)から成ります。

清原家は、その一門から学者、文人を輩出した儒学の名家です。特に清原宣賢(きよはらのぶかた 1475-1550)は室町時代の代表的な経学者として知られ、宣賢の自筆本、進講本を含む「清原家家学書34種」は1952(昭和27)年に重要文化財に指定されました。

また儒学以外にも、国史、国文に関する和書や、江戸時代に同家一門の有識者が子孫のために書き残した儀式典礼の故実や考証に関する覚書類も含まれています。

本事業では、この清家文庫の未電子化資料を中心に電子化を進めていきます。